本について

WICCA 魔女の教科書

 

 

WICCA 魔女の教科書 自然のパワーで幸せを呼ぶウイッカの魔法入門
著:スコット・カニンガム
訳:佐藤美保

 

冒頭はこう始まります。

本書で使用する「ウイッカ」という言葉には、ふたつの意味があります。
ひとつは、20世紀に復興されたキリスト教以前の古代ヨーロッパの宗教―ゆるやかに結ばれた多神教の信仰そのもののことです。
これは自然の創造力に対する畏敬の念を柱とし、たいていは、女神と男神がその象徴となります。
もうひとつは、それをあがめ、たてまつる男女、つまりは魔女や魔法使いのことを指します。

 

長くにわたって神道に身を置いていた日本人と、非常に相性の良い考え方ではないでしょうか。

えっ、うちは仏教ですけど?
という方も多いでしょうが、神社、八百万の神、お地蔵様など…キーワードを聞くとピンときませんか?
馴染みがないとピンとも来ませんからね。
長く使った物でさえ神様になるという(付喪神)考えもあるくらいですから。
日本人にとっての神様も、ウイッカの神様も、自然や生活の中に存在するものなのですね。

そしてウイッカという宗教は、魔法を使うという大きな特徴もあります。

おすすめポイントはタロットおなじみの4つのエレメント、魔法の道具では、ワンド・カップ・ペンタクル・ソード、これらが登場します。
タロットを使う身としてテンションが上がりますね、チェックしておきましょう。

ネガティブな魔法は禁止というのも好感が持てます。
私も邪な願いや黒魔術など、そういったのは占いませんし近付きもしないです。

食事で大地と結びつくというのも説明されています。
葡萄やワインを始め、シンプルでおいしそうな食材の登場はグッと興味が…!

 

季節の祝祭(サバト)も楽しく読めました。

サバトというと、悪魔との狂乱的な性の宴のようないかがわしいイメージがありましたが、いやはや知識不足でお恥ずかしい…祝祭と書くのですね、失礼しました。

春のきざしと、ユール(冬至)で男神に生命を与えた女神の回復を祝うインボルクは2月2日、節分と一日違いじゃありませんか。
同じくオスタラ(春分)、ベルテーン(4/30・5/1)、ミッドサマー(夏至)、サウィン(ハロウィン)などなど、耳馴染みのあるものから、そうでないものまでサバトはたくさんあります。

遠い場所で繋がりを感じるとドキドキします。

サバトのタイミングは生命力の高まる時期(季節)でもありますので、タロットを使う良い日となります。
儀式に使うお花やハーブ、キャンドルを用意して…は大変かもしれませんが、いつも使っているタロットで普段占わない内容を見てみるのも気分が変わっていいかもしれません。

自然を愛する心は共感でき、遠い国の文化でもスルスルと読める本でした。

↓↓いつもありがとうございます☆